ヘッド自作(5)
キャスト複製編


 7月11日

7.最後のシリコンを流す。
 やっとシリコンが届いたので(10日に届かなかった…)、最後の流し込みをしました。
 今回はちょっと量が多くて、顔に650g、お皿に500g使いました。
 AB型の時と同じようにやって、12時間放置します。
※ ちょっと原型の周りの余白を多く取り過ぎました^^; お陰でヘッド一式でシリコンを3kgも使ってしまいました。習次の時はもう二回り小さくしたら2kgで済みました。


 7月12日

8.型枠を外し、原型を取り出す。
 C型が固まったので、いよいよ型をそれぞれ外します。
 まずブロックを崩し、C型から慎重に外します。取り外す順番は、C→A→Bです。
 Cは逆テーパーを含まないのですんなり取れます。問題はAとBで、複雑な部分を壊さないように気を付けながら、シリコン型を捻ったりして慎重に外します。顔のA型はまだ楽でしたが、お皿はフックの下がAもBも同じく入り組んでるので、なかなか抜けませんでした。
 そして、最大の難関は顔のB型です。
 何せヘッドの内側にみっちりシリコンが詰まってるので、最初の内はビクともしませんでした。捻りながら引いたり目から押したりして、何とか抜きました。型が壊れるかと思いました……^^;

 出来上がった型達↓



 小さいダボ穴に気泡が溜まっちゃいました。他にも顎の辺りに気泡の跡が。なかなか綺麗に気泡を抜くのは難しいです。

9.シリコン型に湯口、空気抜きの溝を掘る。

 顔、お皿のそれぞれB型を横から見た図です。↑
 粘土の段階で下書きした線に沿ってカッターで溝を彫りました。
 上の方がラッパのように広くなっているのは、液溜まりです。ここに余ったキャストが溢れてきます。これがあると気泡が抜け易くなるらしいです。
 湯口や空気抜きが大きいと後で切り取ってその跡を綺麗にするのが面倒臭いですが、だからと言ってこれをケチっちゃダメです。特に湯口は大きめに切っておかないと、上手く流れないし、下手をすると全部流し込まないうちに固まっちゃって欠けたパーツが出来上がります。空気抜きも同様です。

10.型を洗う。
 型に付いたワックスや粘土カス等を綺麗に洗い流します。
 中性洗剤を水で溶いて、指やスポンジで軽く擦り洗いして、風通しの良い所に置いてよく乾燥させます。キャストに水分は大敵なので、完全に乾燥させます。

11.型を合わせ、固定する。
 型が乾いたら、内側に離型剤を噴きます。軽く、満遍なく薄塗りすれば充分です。
 そうしたら、型を合わせ、ベニヤ板で挟みます。人によっては石膏で裏打ちしたり、シリコンが固まる前にベニヤを埋め込んじゃう場合もあるらしいですが、ここはシンプルに外側にベニヤ板を当てるだけです。
 ちなみに、このベニヤはホームセンターで大きめのを買って切って貰いました。ポイントカード会員はカットが無料なのですよ(^m^*ムフフ 10×10、10×15センチくらいに切ってもらえば充分です。
 板を左右と下に当てたら、幅広輪ゴムでがっちり止めます。

 止めました。ゴムは湯口や空気抜きに被らないようにします。

12.キャストを流し込む(テストショット)。
 いよいよキャストを扱います。ここからは換気を最大にしてやります。石油系の物凄い臭い(=有害ガス)が出ます。
 換気扇は流石に無いので、窓の前に陣取って扇風機を前後に二台置いて回しました。
 キャストの扱いは「とにかく素早く」が原則です。もたもたしてると流し切る前に固まっちゃったり、湿気が入って気泡の原因になったりします。型に流す前に、ポリビーカーや紙コップの底などで試しに少量固めて練習しておくと本番でテンパりません(笑) 着色の実験も出来て一石二鳥です。
 キャストは、A液とB液を同量混ぜ合わせる事で固まります。混ぜ合わせてから硬化が始まるまでの時間は、ウェーブのHGキャストでは約2分です。ちなみに液体の時は透明ですが、固まると濁るという何とも不思議な現象が起こります。
 キャストは水分と結合して気泡が発生します。なので、必要な量を出したらすぐに蓋をきっちり閉め、保管するときはビニール袋で密閉しましょう。また、古い物はどうしても湿気が入ってるので、なるべく新しいのを使うようにします。一度容器に出したキャスト液を再び缶に戻すなんて以ての外です。
※ それ以前に、茶太郎は缶を開けられなくて佐藤さんに電話で教えてもらいました(爆) だって、灯油もペンキも業務用ワックスも扱ったこと無かったんだもん…… 何の事はない、ただ上から手の平で強く押すだけでしたが(笑) 「はじめてセット」なんだから、ちゃんと缶の開け方まで丁寧に書いとかなきゃダメじゃん!(`ヘ´)プンプン!

 さて、まずは必要な量を量ります。原型の顔とお皿其々の重さを量り(※ ニューファンドやプルミエ等の軽量石粉粘土を使った場合は重さは当てになりません)、それに10gくらい足した重さを必要量とします。習作は顔が65g、お皿が40gです。顔とお皿は別々に液を混合します。
 B液を32.5g紙コップに取り、缶の蓋をきっちり閉めます。B液に手早く塗料を入れ、プラ棒でよく混ぜます。今回は事前に試した結果、タミヤエナメルのクリヤーレッドとクリヤーイエローを使いました。大本命で用意していたMr.カラーのクリアーオレンジは塗料が分離してつぶつぶミカンになりました…
※ が、エナメルだと発色が弱く、その分沢山入れなければいけないので、キャストが異物反応?で細かい気泡だらけになりました。エアインチョコのような。もっと少量で濃く色が付く塗料を使わないとダメみたいです。これは今後の課題です。

 色が斑なく混ざったら、A液を新しい紙コップに32.5g量り、B液のコップに入れます。ニ液は同量になるように精密量り(ヤフオクで900円/笑)でちゃんと量ります。目分量で何とかなる物じゃないです。量が違うと泡が沢山出てぶわぶわ膨らんだり、固まらなかったりします。
 さて、ここからが本当の勝負です。
 A・B液をプラ棒で手早く、よく混ぜ合わせます。混ぜ斑になるとちゃんと固まらないので真剣にやります。すると、すぐに液が熱くなってきます。
 混ざったら、型の湯口から流し込みます。まず半分ほど流し込んで、型を傾けたり、トントン叩いて気泡を追い出し、隅々までキャスト液を送り込みます。それから残りも手早く流し込み、湯口や空気抜きの液溜まりにキャストが軽く溢れてくるまで注いだら、また前後左右からトントン叩いて気泡を追い出します。
 途中で硬化が始まらないように手早く、でも丁寧に気泡を追い出すのが最大のポイントです。まぁ、一度や二度失敗してもシリコン型がある限り再チャレンジできるので、そんなに思い詰める事はないんですが。
 硬化はけっこう突然始まります。湯口の奥からモヤッと煙のような濁りが現れたかと思ったら、段々全体に隙間なく濁りが広がり、それから少し経ってから空気抜きから溢れた方まで濁っていきます。この間キャストはかなり熱くなります。シリコン型に触ってみると熱いのが分かります。まだ熱いうちに型を外すと歪んでしまうので、暫く置いてほんのり温かいくらいまで冷めるのを待ちます。
 抜けました。
 思ったほどバリもなく、けっこう綺麗です。もっとこう、パーティングラインに沿ってライオンのタテガミのようにぶわ〜っとバリになるのを想像してたので、あっさり過ぎて寂しいくらいです(笑)
 空気抜きも一応機能しているらしく、キャストが行き届かないとかは無いです。
 色はちょっと濃過ぎました。次で調節します。
 お皿のフックも綺麗に抜けました。空気抜きと湯口は型を外す時に折れてしまいました。
 気泡がぼちぼち……↑↓
 ↑はトントンが足りずに残った気泡です。↓はシリコン型の方に気泡があって、その部分にキャストが入り込めなかったようです。

 ちゃんと文字も綺麗に再現されました。


 7月13日

13.本抜きする。
 昨日の体験を踏まえて、色を調節して本抜きをします。
 やる事は昨日と同じです。

 ↓色も丁度良く出来たので、パーティングラインや湯口の跡を整えてメイクをしてみました。



 ちゃんとメイクするとそれなりに見えます。
 小鼻が無いとか、鼻の下が短いとか、顎の下に気泡があるとか、まぁ色々問題点はありますが、一応当初の目的の「とりあえず人形の頭を作る」は達成できたようです。

 一通りやってみた事で得た物はけっこう大きいです。原型を作る段階で「型から抜きやすい形」を意識できるのは習作の経験あってこそだと思います。面倒臭がらずに最後までやってみて良かったー(笑)
 理想のツグミの顔はまだ程遠いですが、とりあえず最初の一歩はこんな感じで成功と言えるんじゃないかと思います。
 これからもツグミの新しい顔を目指して頑張るぞー(^O^)/



参考にさせて頂いたサイト様(一部)

<粘土造形編>

天国の記憶 haru's doll

黒耀の鏡
<キャスト複製編>

ヱビス堂

型取りドットコム
(DEMO>ブロックモールド法)

STUDIO am


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