ヘッド自作(4)
キャスト複製編


 
0.まずはじめに。

 <用意した物> ※大体下に行くほど後に使います。
  新聞紙
  ラップ
  まな板
  ダイヤブロック 基本セット×3
  粘土ヘラ(3本組)
  金属ヘラ
  耳掻き
  修正ペン
  ウェーブ型取りはじめてセット ※()内は別に買い足した分
 油粘土 1kg(+1kg)
 リンレイワックス ブルー
 ビニール手袋
 シリコン 1kg(+2kg)
 ポリビーカー 300cc×2、500cc×1 
 攪拌棒
 輪ゴム #30:切巾17mm×折径120mm 
 ノンキシレンキャスト アイボリー 1kg 
  マスク
  綿棒
  プラスチックのスプーン
  キッチン量り
  ラッカー薄め液
  中性洗剤
  離型剤(フッ素系)
  ベニヤ板
  スポイト ×2本
  タミヤカラーエナメル塗料 クリヤーレッド
  タミヤカラーエナメル塗料 クリヤーイエロー
  チャック付き食品密閉袋
  プラ棒
  紙コップ
  精密量り
 ↑は今回買ってみた、ウェーブの「型取り初めてセット」です。
 シリコンやキャスト、その他必要なポリビーカーや攪拌棒、油粘土、幅広輪ゴム、ワックス、手袋まで入ってます。
 初めて挑戦する人にとっては助かるセットですが、量が少ないので油粘土もシリコンも足りなくて後で買い足しました。
 今回はこんな↑感じで型を3つ合わせで作ります。
 まずB・Cの部分を油粘土で埋めて、Aにシリコンを流して型を作り、次にBの油粘土を剥がしてBにシリコンを流し、最後にCにシリコンを流す、という順序でやります。
 キャストを流し込むときにはCを下にして、AとBの間から流し込みます。

 作業に入る前に、どんな角度で原型を粘土に埋めて、何処に湯口(キャストを流し込む穴)を開け、何処に空気抜きの穴を開けるかきちんとイメージしておくことが大事です。
 キャストは流し込む際にけっこう泡が入るので、入った泡が出て行きやすい形をよく考えます。
 また、出来上がった複製をシリコン型から抜き易い角度を考えるのも大事です。
 基本的に原型はテーパー状になるように埋めます。テーパーとは、型の断面に対して垂直方向のでっぱりに付ける傾斜のことです(↓図)。シリコンは柔らかいので垂直でも抜ける事は抜けますが、テーパー状にした方が型が長持ちします。
 更に、逆テーパーになると、完全に出口よりも中身の方が出っ張ってしまうので、凄く抜けにくいか、最悪型が破損したりします。
 粘土に原型を埋めるときは、このテーパーと逆テーパーにも気を付けます。

 ここら辺の知識はかなり曖昧です^^; ガレージキットのサイト等でもっときちんと解説されてるので、挑戦しようという方はそちらを参考にして下さい。


 7月6日

1.原型を油粘土に埋める。
 まずダイヤブロックで型枠を作ります。
 箱や板を使う場合もありますが、シリコンの量が多いと歪んだり途中で壊れたりする危険があるので、丈夫で扱いやすいブロックを使います。
 これなら好きな大きさ・形に組めるし、何度でも使い回せるので経済的です^^

 一口に埋める、と言われてもどうしたら良いのか分からなかったので、原型に粘土をくっ付けて、だいたいパーティングラインになる部分を整えてから型枠の中に置き、ブロックとの間を埋めて行くというやり方にしました。

 ↑埋めたところ。
 ちなみに、半分が隙間なのは、粘土をケチってるからです(笑)壁が倒れないように新聞紙にラップを巻いたものを詰めてあるので大丈夫かな、と。ちなみに、ヘッドの内側にも新聞を詰めてあります。全部粘土を詰めちゃうと後で掻き出すのが大変そうなので。
 ところどころ階段状になってるのは埋めてある原型が斜めだからです。坂のように滑らかにしちゃうと後でシリコン型をゴムでぎゅっと合わせたときに滑ってずれたりするらしいので、階段にしてしっかり噛み合ってもらいます。
 だいたい隙間なく埋まったら、表面を滑らかに整えます。これが物凄く大変。使った粘土が悪かったのか、ベタベタしてなかなか綺麗になってくれません。粘土ヘラを使って根気よく整えました。
 そうしたら、シリコンを流し込む湯口と、空気抜きの穴をどこに作るかヘラの先などで下書きしておきます。シリコンが固まった後でちゃんと切り取るので、ここでは下書きだけでOKです。
 色々考えた結果、ヘッドの方は湯口は後頭部に、両耳の先とおでこに空気抜きの穴を開ける事にしました。お皿は前側に湯口、後頭部側とフックの頂点に空気抜きを開けます。
 次に、先の丸い物でダボ穴を彫ります。ダボとは、出来上がったシリコン型を合わせる時に位置を合わせるための凸凹です。あまり尖ったものだと気泡が入って上手く凸にならないので、適度に丸いものが良いらしいです。円錐形が理想とか。今回は修正ペンのお尻を使いました。
 ぎゅっとペンを押し付けたときにせっかくぴっちり埋めた原型と粘土に隙間が開いてしまわないように注意します。

2.粘土にワックスを塗る。
 粘土にワックスを塗ります。本当はバリヤコートと言う専用の物があるらしいんですが、「はじめてセット」にはワックスが入ってました。バリヤコートよりも安いしけっこう扱いやすいしで、このリンレイワックスブルーを使ってる人は多いみたいです。
 筆でちょちょいと塗っていきます。あまり厚く塗るとその分シリコン型に隙間が出来て後でキャストを流した時にバリの原因になるので、薄く塗ります。
 あと、原型にワックスが付くとワックスの跡が付いたままの複製が出来上がってしまうので、粘土にだけ塗るようにします。原型に付いてしまった場合は綿棒で拭き取りました。粘土との境目の細かい所を拭く時は綿棒の先を指で潰して拭くとやり易いです。
 ぶっちゃけ粘土はワックスを塗らなくてもシリコンは食い付きません。ただ、ワックスを塗っておいた方が後で剥がし易いというだけなので、ここではそんなに神経質に塗らなくても大丈夫っぽいです。まぁ、後でシリコンにはきちんと塗らないといけないから、その予行演習的な感じで(笑)


 7月7日

3.シリコンを流す。
 本当はワックスを塗ってすぐにでもシリコンを流したかったんですが、時間切れで一日持ち越しになりました。

 さて、いよいよシリコンの扱いになります。ここからは手袋とマスク装備でやります。
 まずシリコンの缶を開けます。マイナスドライバーを梃にしてちょっとずつ持ち上げながらぐるっと蓋の縁を一回りするとパコッと開きます。中身が若干分離してるので、攪拌棒でよくかき混ぜます。
 気泡が入らないように大きく静かに、とよく言いますが、そんな混ぜ方してたらいつまで経っても混ざらないので、もう面倒臭くてぐりぐり混ぜました。そしたらいっぱい泡が入りました(苦笑)
 次に、キッチン量りで重さを見ながらシリコンを必要量ポリビーカーに取ります。顔のA型に500g、お皿のA型に300g用意しました。
 そこに、適量の硬化剤を加えます。シリコン100gに対して硬化剤1g=40滴と書いてあったので、それぞれ数えながら入れます。
※ が、何故か硬化剤が先に無くなりました^^; 1g=40滴というのは飽くまで簡単な目安で、ちゃんと重さを量って入れた方が良いようです。ちなみに、硬化剤を多く入れるとシリコンは早く固まります。が、すこし硬く=脆くなります。忙しい人はわざと多めに硬化剤を入れて作業時間を短縮する場合もあるそうですが、急いでなければ規定量入れる方が無難だと思います。

 今回買ったシリコンはウェーブのHG-017ですが、これは硬化剤に赤紫色が付いてるので、ちゃんと混ざったかどうかが一目で分かります。これもなかなか混ざりませんが、しっかり均一に混ぜます。
※ 習次の時はウェーブのSG-020を使ってみました。柔軟性があって逆テーパーに強い、というのが売りのシリコンですが、これは硬化剤が無色透明なので、混ざったかどうかが見えません。最初にやった時は混ぜ方が足りなくて、流し込んでいたら先に固まり始めた塊がボトボト落ちてきてギャー!って感じでした。一応ちゃんと固まりましたが^^; 硬化剤に色が付いてない場合は気泡なんか気にせずにしつこいくらい掻き回したほうが良いです。

 混ざったら、いよいよ型枠に流し込んでいきます。
 上の方から細く長くトロ〜ッと流します。こうするとシリコンが細く伸びる時に中に入っていた大きい気泡が引き伸ばされて弾けるので、気泡を減らす事が出来ます。
※ それでもやっぱり原型の周りに細かい気泡が付いたので、後からやった気泡対策をご紹介します。
 1)まずコンビニ弁当に付いてくるプラスチックのスプーンで少しシリコンを掬い、糸みたいに細く垂らしながら原型の上にジグザグ線を引くように流します。
 2)ある程度覆ったら、型枠を傾けてシリコンが原型を薄く均一に覆うように動かします。
 3)型枠を元に戻し、少し見守ります。シリコンの表面に細かい気泡がプチプチ弾けるのが見えます。
 4)プチプチが減ったら、型の端の方に上から細く長くシリコンを垂らします。この時原型には直接垂らさないようにします。
 これで大分気泡を減らせます。原型が大体埋まったら後は大雑把にドバッと流しちゃって大丈夫です。

 注ぎ終ったら、型枠を四方からドンドン叩きます。あんまり激しく叩くとシリコンが溢れるので、細かく振動させるように叩きます。こうすることで粘土や原型にくっ付いているしぶとい泡を強制的に浮き上がらせます。

 ↑こんな感じに流しました。
 後はシリコンが固まるまで最低12時間放置します。


 7月8日

4.油粘土を剥がし、シリコンと油粘土にワックスを塗る。
 A型のシリコンが固まったら、次にB型を作ります。B型側のブロックを崩し、粘土を掻き出します。なかなか取れませんが、粘土ヘラを駆使して取り除きます。この時、ヘラの先等で原型を傷付けないように注意します。大体取れたらラッカー薄め液を含ませた綿棒で拭くと綺麗になります。ただし、原型にはやっちゃダメです。サフが溶けます。原型の方は何も付けない綿棒で拭ってやるだけで綺麗に取れます。
 余分な油粘土を取り去ったら、C型に当たる面を綺麗に整え、またダボ穴を彫ります。
 その後、A型のシリコンと油粘土にワックスを塗ります。注意点はA型の時と同じです。首の穴やお皿のフックの穴など、塗り忘れがないようにします。シリコン同士はくっ付いてしまうので、塗り忘れると一つの型になってしまいます。

5.再びシリコンを流す。
 これもA型の時と同じです。シリコンの量もだいたい同じです。


 7月9日

6.最後の粘土を剥がし、シリコンにワックスを塗る。
 再び12時間放置してB型が固まったら、最後のC型を作ります。

 AB型が出来上がったところ。
 おでこの上の緑の部分は油粘土が詰まってます。空気抜きの穴として竹串が埋まってます。
※ このおでこの空気抜きの所為で、複製した物が物凄く抜き難かったので、習次ではこの部分の型を分割して四分割にしました。そうしたら驚くほど簡単に抜けるようになりました。

 お皿は左右で段の付け方が違ってます^^; おかしいな、こんな形にしたんだっけか(苦笑)
 油粘土を綺麗に剥がし、ワックスを塗って、今日の作業はおしまいです。実はシリコンが足りなくなってしまって追加注文したシリコンと硬化剤がまだ届かないので。
 明日届いたらC面を流します。


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